「お互いの立場を理解・共有するのは長い目で見てお互い良いことなんじゃないかな」
馬場葡萄園は2020年に誕生しました。
この仕事を続けるためには、
①お客さんの言うことを聞きなるべくそれに合わせていくのがいいことなのか?
②それとも自分の都合で働きやすさを重視するべきなのか?
どっちがいいかっていうのは単純に答えはないと思いますが、両方バランスよくするのがいいと思っています。
お客さんの要望を聞きそれに合わせていくことは大事だと思っています。
でも聞いているだけでは、農家の負担が大きくなりすぎる恐れがあります。
またお客さんが本当に欲しいものは農家が提案しないとわからないこともあります。
(一番作物のことを知っているのは農家ですからね)
だから、お客さんの要望を聞いてすべてそれに従うってことはしません。
それがお客さんのためでもあると思っているので。
で、、、このページの具体的な話をここからします。
お客さんに葡萄を直接発送(販売)するときに、2020年・2021年は1箱約〇キロとしていました。
それを今年は一箱〇房とすることにしました。(一部少量品種は去年も房数で販売していました)
最低重量を決めそれに満たない場合はプラス一房にしますが、基本は房数を決めて販売することにしました。1箱2房とか1箱4房入りという形です。
人によっては、、「そうしたら大きい房と小さい房があるから不公平ではないか?」って思うかもしれません。確かにそうです。
不公平にはなります。
スーパーで売っているもの(ぶどうに限らず他の野菜・果樹)も、一房・一ケースで売っているものあれば、同じ容器でも重さによって値段が決められているものもあります。
もちろん重さで合わせた方が公平です。
では、なぜ今年は房数で合わせるようにするかというと、「農作物は毎年できるものが違う、いや同じ年でもできるものはいろいろある」ってことを理解して欲しいからです。
おそらくこれ聞いて、そりゃそうでしょって思う人が多いと思います。
でも私もそうですが、なぜかスーパーで買うときはみんな同じに見えてしまうことってあるんですよね。
現在の栽培の多くは露地栽培です。
天気に左右されます。ハウス栽培でも結局天気に影響されます。
天気に左右されるので、収穫できる農作物の量が毎年異なるのです。豊作の年もあれば、不作の年もあります。繰り返しになりますが、それが農業であり、それが自然な姿です。
なので、馬場葡萄園の葡萄を購入してくださる方には、
「年によって出来が違う、房の大きさも違う」
ってことを理解してもらいたいなって思います。
ちなみに「「やりがい搾取」の農業論」という本にこんなことが書かれていました。
ワインが有名なフランスでの話です↓
「年によってはワインの出来がよくないこともあるわけですが、製造年による出来の違いも「文化」として許容されているのです。」
と書いてありました。こういうことがお客さんと共有できれば、お互いが幸せなんじゃないかなと思うのです。
ということで、今年はというか今年からは〇房入りという形で販売しようと思います。ただしそれだとあまりに不公平になる可能性もあるので、最低の重量を決めてそれに満たない場合はもう一房プラスして入れることにします。
実際は去年までと大きな差はないです。年によって少ない年と多い年が出てきます。
それを許容してくれる文化を作りたいと思っています!!
皆さんよろしくお願いします。
馬場葡萄園
馬場 猛
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